#7 最も長生きした動物

400年の奇跡
このサイトでも動物異聞録の中で、色々な動物の寿命を紹介していますが、自然 界には医学が極めて発達した我 々人間よりもずっと長生きする動物たちが数多くいます。昔から「鶴 は千年、亀は万年」といいますが、それは大げさだとしても、亀の一種であるゾウガメの仲間などは120年以上の寿命があり、一説には200年も生きるもの がいると言われています

その他でも意外なところでは海に住むクジラの仲間にも大変長生きするものがいると言われおり、シロナガスクジラなどは最大で100年も生きるという説があ ります。また同じように世界最大の魚類であるジンベイザメも上手くいけば100〜150年ぐらい生きるのではないか と言われています

しかしこの度大西洋の北にあるアイスランドの海から一匹のハマグリの仲間である二枚貝が 見つかったことで、我々の常識がはるかに超える真実が明らかにされ ました。発見したのはイギリス・バンゴー大学の研究チームなのですが、彼らはこの二枚貝の貝殻に木の年輪のように、毎年一本ずつ刻まれる模様を数えて貝の 年齢を調べました。

そうすると驚くことになんとこの貝 の年齢は「400歳」を超えているということがあきらかになりました。(報告では405〜410歳ニュー スの記事へ))。今から400年前というとなんとあの徳川家康と石田三成が日本を二分して戦った関ヶ原の合戦(西暦1600年)の頃に までさかのぼり ます。(海外のニュース記事ではシェークスピアハムレットを書いていた頃と紹介されていました。)

貝の大きさは大体8.6cmぐらいなのですが、いったいこの小さな体のどこにそんな力が隠されているのか!?といった感じです。この間に厳しい自然界の中 で病気はおろか、他の生き物に食べられることもなく生きてこられたというのは、ただただ驚くしかありません。

これまでギネスブックには1982 年にアメリカで発見された貝が220歳の年齢まで生き、 これを世界最長寿の動物として紹介していました。また非公式のも のでも374歳の貝 が世界記録となっていましたが、発 見されたハマグリはこれらの記録を大幅に塗り替えたことになります。

実は貝類の中には長生きするものがいるということは、前々から言われていました。大きくなることで有名な世界最大の海であるシャコガイも数百年、下手する と千年近くになるもの がいると言われています。それを考えると今回のハマグリ君はそれほどけた外れの存在ではないのかもしれません。

ちなみにこの貝がどうなったかというと、今回の調査で年齢を調べる際に貝の身と殻 が切り離されたため、その時に死んでしまったそ うです…(ニュース記事では『「偉 大な」生涯を終えた』と書かれていましたが、それって…、う〜ん…?)。と いうわけなのでもし今回彼が捕まっていなければさらに、さらに長生きしていた可能性は十分にあります。そして今でも広大な海の中ではこの貝よりもずっと長 生きをし ているものがひっそりと暮らしているのかもしれません。