ベニバシガモ  Rosybilled pochard / Rosybill

ベニバシガモ画像
[チャームポイントは真っ赤なクチバシ]
ベニバシガモは赤く大きなクチバシが特徴的カモで、 見ての通り愛嬌のあるお顔をしています。性格はおとなしく、すぐ人にもなれ中々愛嬌のある奴です。
この写真はオスのベニバシガモのもので黒い頭部を持ち、体の側面は灰色がかった白い羽毛で覆われています。また赤 い眼とオレンジ色の脚がオスの特徴となっています。この派手なオスのカラーリングと異なり、メスは比 較的地味な格好をしていて一般のカモと同じように全体的に茶色の羽毛で覆われていて、唯一顔に白い部分が見られます。この顔の白い模様は歳 をとると大きくなる傾向があります。
このカモの英名である Rosybilledというのは『ばら色のクチバシ』という意味であり、オスのくちばしをもとにして付けられています。また日本名もそこか ら取られています。
体長は大体56cmぐらいで、体重は1〜1.2kgぐらい。 オスのほうがメスよりも一回りほど大きくなっています。
もともとのベニバシガモの生息地は南米でブラジル南東部からパラグアイ、ウ ルグアイ、アルゼンチンを経てチリにかけて見ることが出来ます。まれにそれよりずっと南のフォークランド諸島に迷い鳥が訪れることがあります。
生活環境は開けた土地にあるあまり深くない沼や湖のそばで、周辺に草や浮き草などが多いところを好みます。

[もぐらなくても潜水ガモ]
彼らは基本的に草食性であり、水辺に生えた草や水草、植物の種などを食べて います。ベニバシガモは『潜水ガモ』と呼ばれるグルー プの仲間で、このグループのカモは水の中に体ごともぐって底にある水草などを食べます。一日のほとんどを水の上で過ごすのですが、このカモは潜水ガモに分類されているにもかか わらず、他の潜水ガモと比べてあまり水にもぐらず水面に浮いた餌や水辺に生えている草を食べます。また夜寝る ときも主に水の上で過ごします。

[子だくさんの仲良しファミ リー]
このカモは主に水辺にある、草で覆われた地面のくぼみに巣を作り、一度の産卵で10〜12個、多いときでは14個の卵を産み落とします。たまに地面の上で はなく水の上に茂った草のはの中に巣を作ることもあります。またときどき別の種類のカモであるズグロガモが隙を見 てベニバシガモの巣に卵を産みつけることがあります。
産卵は南半球では春から初夏にあたる10月から12月にかけて行われますが、パラグアイでは何故か8〜11月が産卵期となっています。
卵は緑がかったクリーム色をしており、約25〜29日ぐらいで孵化します。生まれたばかりの雛は薄茶色をしており、背中側が明るい黄色をしています。主に 子育てはメスが50〜75日程度行いますが、かえったヒナは生まれてすぐ、わずか一日もす ると巣から外へ出ようとします。ヒナたちはひとかたまりになってメスの後ろを付いて周り、お母さんがすることを何でもまねしようするのがとてもかわいらし いです。
そのごオスや一年、メスは二年ぐらいでほぼ大人の羽が生えそろいます。
興味深いのはこのカモは近縁の ものと交配して雑種を作ることが出来るということです。そのあいてにはハカハジロやシロガオリュウキュウガモ、アメリカオシ、コブガモなどが知られていま す。実際飼育するときに他のカモと一緒に育てても問題なく仲良く暮らします。ただ、縄張り意識がやや強いため狭い折の中で飼うことは出来ま せん。

[トップブリーダーが推奨しま す]
ベニバシガモは人に良くなれ、 丈夫であり、寒さに強いことから人の手で飼育しやすく世界各地で飼われています。とくにカモの愛好家の間では初心者向けのカモとして、池とちょっとしたス ペースさえ作ればそこで簡単に飼うことが出来るので人気があります。他のカモと一緒に飼うことも出来ますが、上でも述べたとおり他の種と も容易に交配をしてしまうので、雑種を防ぐならば別々にしないといけません。
ベニバシガモの数は多く各地で見ることが出来ますが、穀物を荒らすため農民には嫌われており駆除されてしまうところもあります。

[画像提供] ZOO 21st 様 Zoo21stバナー


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