ジンベイザメ Whale Shark

世界最大の魚類で、変わり者のサメ
ジンベイザメ画像
その巨体で有名なジンベイザメ世界最大の魚類で、日本でも大 阪の海遊館や沖縄の美ら (ちゅら)海族館などで展示されており、すっかりお馴染みとなっています。

彼らの英名にはクジラ (whale)という単語が入っていますが、別に彼らはクジラとは何 の関係もなく、この名前はその巨体を象徴したものです。ジンベイザメの体長は大体5.5〜11m(平均7.6m)で、体重は7〜10t程度になり、 ギネス ブックには最大18mに なると記されています。

そしてその大きさもさることながら、外見的にも他のサメとは異なる点が多くあります。彼らの頭部は偏平で幅広い形を しており、体色は背側が濃いグレーもしくは青銅色や緑がかったグレー、腹側は白色もしくはクリーム色をしています。更に背中全体に白色の点々が数多く存在 しています。この斑点は個体ご とに異なっており、科学者たちは研究時にこの斑点を元にして個体を区別します。また、普通のサメはとがった鼻の後ろの下側に 口が付いていますが、ジンベイザメの場合頭部の先に大きな口が付いています。

謎が多いその生態
ジンベイザメは主にプランクトンや小型の魚などを食べて生活しており、特にオキアミやイカ、イワシ、サバなどを好みます

繁殖において、もちろんジンベイザメも交尾をすると考えられていますが、どういった形で行うのか実際には良く分かっていません。また、1953年にジンベイザメの胎児の入った卵がメキシコ 湾で見つかり、ジンベイザメは卵生であるという説の根拠となりました。しかし、多くの研究者はこの卵は何らかの原因で中絶され、母親の体内 から出てきてし まった者であり、ジンベイザメ は胎生であると考えています。しかし、実際にはどちらの説も確固たる根拠がなく、今なお論争が続けられています。

基本的にジンベイザメは一匹で行動をしていますが、時たま群れを作っているのが確認されています。人が近づいたときの彼らの行動は様々であり、全然無関心 のときもあれば警戒したりと時によって違った反応を見せます。また、彼らは表層温度が20〜25度の北緯35度から南緯30度の海に生息しており、生活の 大部分を深い海で過ごします。しかしながら、彼らがどれほど深くまで潜って生活しているのかは正確にはわかっていません。

一説にはジンベイザメは100〜150年の寿命を持っているといわれており、最も長寿の動物の 一つに揚げられています。しかしながら、実際に彼らの生態に ついてわかっていることは僅かであり、詳しいことについては更なる研究が必要となっています。

えっ、食べちゃう の!?
日本では水族館のアイドル的な存在であり、もっぱら見て楽しむというイメージの強いジンベイザメですが、マグロやカジキなどの高価な魚が取れない地域では食用として商業的に捕らえられています。特にフィリピン や台湾などではフカヒレが 取れるとして珍重されています。でも、私としてはあの愛嬌あるジンベ イザ メはあまり食べたくないです…。

   ジン ベイザメ関連のトピックス
沖縄県本島南部に ある南城市知念近海体 長4.4mのジンベイザメが定置網にかかり捕獲されました。この地域では前々からジンベイザメが目撃されていましたが、捕 まったのは初めて。このサメは今後美ら(ちゅら)海水族館のいけすに運 ばれ研究用に用いられる予定とのことです。
2007年11月8 日 琉球新報

(最新改訂2007年11月8日)

[画像提供] 株式会社ナレッジリンク様



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